耳の奥の外耳道が細菌やカビにより腫れたり赤くなる病気です。
耳かきやつめで外耳道を傷をつけることでおこる場合が多いです。痛みが強い時には夜も眠れないこともあります。
また、カビが原因の場合には強いかゆみが特徴で、カビが繁殖して塊となって広がり、鼓膜をおおってしまうと、耳がふさがった感じや難聴があらわれます。繰り返し再発することが多く、完治するのに長い期間を要する場合もあります。
病気・治療を調べる
耳の病気
外耳炎

耳の痛み、かゆみ、耳だれ、耳のつまり感、難聴、耳鳴りなど
外耳道の消毒、抗生剤の点耳や内服、かゆみ止め
カビの場合は、抗真菌剤を使用した外耳道の消毒が一番大事です
急性中耳炎
鼻の奥にいるウイルスや細菌(①)が、鼻と耳をつなぐ耳管(②)を通って鼓膜の奥の中耳(③)に感染して炎症が起こる病気です。
風邪による鼻の炎症で発症することが多いです。お子様の場合はこの耳管が太くて短いので、かぜ、とくに青ばな(黄色や緑の鼻水)がでたら中耳炎になりやすいです。鼻の処置をしてきれいにすることで治りが早くなるため耳鼻咽喉科を受診してください。また、一度急性中耳炎になったお子様は繰り返しやすいので、風邪をひいたら早めに受診してください。

耳の中に痛みがある、耳だれが出ている、難聴、熱が下がらない、食欲不振など
※お子様の場合は、発熱や不機嫌、泣き止まないなど耳が痛いことが分からない場合も多いです。
熱や痛みがある時はお風呂やプール、運動は控えてください。
抗生剤や消炎剤などのお薬/鼻の処置/鼓膜切開(痛みや腫れなどの症状が強い場合)
滲出性中耳炎
鼓膜の奥にある中耳腔に液体が貯まる病気です。
中耳は耳と鼻をつなぐ耳管を通して換気をしていますが、この換気の力が悪いと起こります。原因は副鼻腔炎や風邪などで耳管の機能が低下したり、アデノイドや鼻の奥に腫瘍ができて耳管の入り口を塞いで換気できなくなるためです。
子供や高齢者はこの働きが弱いため起こり易いです。

難聴・耳のつまり感・テレビの音が大きい・耳鳴りなど軽度の難聴が起こることが多いです。
自覚症状に乏しいため、お子様の場合は発症に気づかずに放置されると深刻な難聴を引き起こすこともあります。
[かかりやすい方]
急性中耳炎が治りきらなかった場合や、鼻をすする癖のある方アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎の治療が不十分な方など
鼻の処置や内服治療/ネブライザー(吸入器)を使った鼻と喉の治療/鼻から耳に空気を送る「耳管通気」/鼓膜チューブ挿入
難聴・耳鳴り、補聴器外来
「難聴」や「耳鳴り」には様々な原因があります。
その原因を聴力検査や耳管機能検査などで詳しく調べて、治療をおこなっています。
特にお年寄りの方などで、「耳が聞こえにくくなったのは年のせいだから」とあきらめている方、一度ご相談下さい。もし補聴器が必要な場合、補聴器適合判定医と補聴器相談医の資格をもつ経験豊富な院長が適切なアドバイスをします。
また突発性難聴や低音障害型感音難聴など早期の治療が非常に重要な病気もあります。難聴を自覚したら、自己診断せず、まずご相談下さい。

めまい
めまいの症状は、クラっとする立ちくらみのようなめまい、ぐるぐる目が回るめまい、ふわふわとふらつくめまいなど様々な症状があります。
また同時に吐き気や嘔吐、耳が聞こえづらくなるなど症状を伴うことがあります。メニエール病、耳石症(良性発作性頭位めまい症)、突発性難聴、起立性調節障害、前庭神経炎など多様な原因を調べることができます。
通常は内科などにいく患者さまが多いですが、めまいの原因は耳鼻咽喉科の範囲であることも多く、症状がある方は一度ご相談下さい。
耳管狭窄症
耳管狭窄症(じかんきょうさくしょう)は、耳と鼻の奥(上咽頭)をつなぐ「耳管(じかん)」がうまく開かず、空気の通りが悪くなることで起こる病気です。
耳管は通常、あくびや飲み込みの動作に合わせて一時的に開き、鼓膜の内外の気圧を調整していますが、この機能がうまく働かなくなると、耳にさまざまな不調があらわれます。
耳がつまった感じ(耳閉感)、音が聞こえにくい・こもる、自分の声が頭に響く感じ(自声強調)、飛行機の離着陸時のような不快感、耳鳴り、風邪やアレルギー性鼻炎、急激な気圧の変化、ストレスなどが引き金となることもあります。
抗アレルギー薬や消炎薬などのお薬/ネブライザー(吸入器)を使った鼻と喉の治療/鼻から耳に空気を送る「耳管通気」/鼓膜チューブ挿入
耳管開放症
耳管開放症(じかんかいほうしょう)は、通常は閉じているはずの耳管(耳と鼻の奥をつなぐ管)が、必要以上に開いたままの状態になる病気です。
耳管は、あくびや飲み込みの際など一時的に開き、鼓膜の内外の気圧を調整する働きがありますが、耳管開放症ではこの開閉がうまく機能せず、常に開いていることで不快な症状が生じます。
自分の声が異常に大きく聞こえる(自声強調)、呼吸音が耳に響く、話すと耳が詰まるように感じる、寝転ぶと症状が軽くなることが多い、風邪の後や急激な体重減少、疲労・ストレスが原因になることもあります。
漢方薬や血管収縮薬などのお薬/耳管に薬剤やゼリー状の物質を注入し、一時的に耳管を狭くする/症状が重く、他の治療で効果がない場合は、耳管に栓をする手術(耳管ピン挿入)などを検討することもあります。